自然災害伝承碑

教育分野での活用事例(新着順)

小学校での活用事例(新着順)

  • 小千谷市立東山小学校における活用(令和8年5月27日公開)
 2004年10月23日に発生した新潟県中越地震により、小千谷市の塩谷集落では、倒壊した家屋の下敷きになり児童3人が亡くなった。 亡くなった児童が通っていた小千谷市立東山小学校では、毎年10月23日に自然災害伝承碑も活用して様々な防災教育を行っている。
 ・ 亡くなった児童を追悼する慰霊式(自然災害伝承碑「慰霊の碑」の前)
 ・ 当時を知る地域住民の方からお話を聞く
 ・ 日本防災士会から講師を招き「防災塾」を実施(防災に関するクイズや水害AR体験、簡易トイレづくりなど)
 ・ 防災給食(パックごはん、備蓄カレー、缶乾サラダ、手作りみかんゼリー、牛乳)
 ・ おぢや震災ミュージアムそなえ館の見学
 ・ 地震想定の避難訓練と振り返りの実施
 ・ 保護者への引き渡し訓練
 
左:亡くなった児童を追悼する慰霊式、右:防災給食の様子(小千谷市提供)

  • 西宮市立神原小学校における活用(令和8年5月27日公開)
 1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災は、甚大な被害をもたらした。
 西宮市立神原小学校では、毎年1月に防災学習の一環として、避難訓練と震災集会を実施している。
 地震発生を想定した避難訓練では、地震の揺れが収まったことを知らせる校内放送を確認後、全校児童が運動場に避難している。
 震災集会では、学校の近くにある西宮震災記念碑公園へ赴き、慰霊碑(自然災害伝承碑「阪神・淡路大震災 西宮市犠牲者追悼之碑」)に献花をし、命を守る大切さを学んでいる。
 
左:避難訓練で先生のお話を聞く児童、右:慰霊碑に献花する児童(西宮市提供)

  • 浜松市立都田小学校における活用
 浜松市立都田小学校では、毎年5月に、増水した川から児童を救い、犠牲となった教員を慰霊する自然災害伝承碑の前で献花式を行っている。およそ40年間続いている献花式では、命の尊さを改めて考え、大切にしていくことを確認している。
浜松市立都田小学校HP(リンク先のウェブサイトは、国土地理院のウェブサイトではありません)
浜松市立都田小学校における活用 献花式の様子
献花式の様子(浜松市立都田小学校提供写真)

  • 石巻市立北上小学校における活用
石巻市立北上小学校では、児童が昭和三陸地震と東日本大震災の被害等を調べ、北上地区内にある津波の教訓を伝承する自然災害伝承碑を取り入れた復興・防災マップを作成した。「はまぎく」は北上小の校花で、花言葉は「逆境に立ち向かう」である。児童の提案で、「はまぎくマップ」と命名した。
自然災害伝承碑を取り入れた復興・防災マップ はまぎくマップ はまぎくマップ作成の様子
左・中央:作成した復興・防災マップ、右:作成風景(石巻市教育委員会提供写真)

  • 広島県福山市立熊野小学校における活用
福山市立熊野小学校内にある、約100年前のため池の決壊に伴う洪水被害を記録していた碑について、熊野小学校の児童が当時の記録を調べ、被災地域を住民の方と見て回った。さらに児童たちが調査結果を市の担当者へ報告し、地理院地図への掲載につながった。このような活動により、身の回りの過去の自然災害への関心が高まり防災意識の向上に資することが期待されている。
広島県福山市立熊野小学校での授業の様子

高等学校での活用事例(新着順)

  • 三重県立松阪高等学校郷土地理部における活用(令和8年5月27日公開)
三重県立松阪高等学校の郷土地理部では、毎年、公益社団法人日本地理学会の「高校生ポスターセッション」に参加しており、2024年には自然災害伝承碑をテーマにしたポスターが理事長賞に選出された。

<ポスターの要旨> 地理院地図で三重県全域の自然災害伝承碑の分布を確認し、災害別に分類した。また、自然災害伝承碑が空白になっている宮川流域の災害の歴史を文献で調べ、フィールドワークによる調査を行い、地理院地図に未掲載の災害伝承碑を確認し、その伝承碑に関わる災害の概要を報告した。

郷土地理部の調査・報告が、地理院地図(自然災害伝承碑「水害伝承碑」)への掲載につながった。
理事長賞を受賞したポスター(松阪高等学校提供)

  • 岩手県立山田高等学校・山田町教育委員会における活用
岩手県立山田高等学校では、授業で過去の津波について学んだ生徒が、令和4年1月の「ふるさと探究高校生議会」において、町内にある石碑(自然災害伝承碑等)をパンフレットや防災ツアーを通じて町内外に周知することを提案した。
提案を受けて、岩手県山田町では「津波震災伝承事業」を開始し、ガイドマップの作製や碑文説明パネルの設置を行った。また、山田高等学校は令和5年9月30日(土)に「山田町津波碑ガイドツアー」を開催した。
津波震災伝承事業について(岩手県山田町HP)(リンク先のウェブサイトは、国土地理院のウェブサイトではありません)
山田町津波碑ガイドツアーの様子
山田町津波碑ガイドツアーの様子(山田町提供写真)

  • 神奈川県立大磯高校における活用(2)
神奈川県立大磯高校では、日本史の授業において、史資料を交えて、関東大震災をテーマとした地域学習の授業が展開された。その中で、関東大震災の被害や教訓を伝える題材の一つに自然災害伝承碑を取り上げ、生徒が地域の被災状況や人々が何を残そうとしたのかをまとめるレポート課題が出された。
授業で実際に配布されたプリント(PDF:369KB)
生徒が提出したレポート
 生徒が提出したレポート課題(大磯高校井上教諭提供写真)

  • 神奈川県立大磯高校における活用
​神奈川県立大磯高校で神奈川県内や大磯周辺の災害を伝える校内展示が企画され、「自然災害伝承碑」に関するポスターを展示した。
神奈川県内や大磯周辺の災害を伝える校内展示  「自然災害伝承碑」に関するポスター

  • 鳥取県立鳥取西高等学校における活用
​鳥取西高等学校の「地理歴史(地理B)」の授業の中で地理院地図に掲載されている自然災害伝承碑などを活用。

この授業の狙いは、「なぜ、そこに自然災害伝承碑があるのか」を調べることで、地域の地形の特徴、土地利用の変化、過去・近年に発生した自然災害を知り、ハザードマップを使用した災害予測等を学び、住民ひとりひとりの防災行動計画といった「マイ・タイムライン」の作成を通して生徒の防災意識を高めることとされている。
鳥取西高等学校における活用

その他教育分野での活用事例(新着順)

  • 青森中央学院大学における活用​(令和8年5月27日公開)
青森中央学院大学経営法学部中村智行准教授の研究室では、「地域探求アクト」等の授業により、被災地のフィールドワークや自然災害伝承碑の調査を通して、「災害から自分の命を守る行動」をとることができるような防災教育を行っている。
2022年10月19日、「地域探究アクト」の授業で、地域防災について学んでいる学生たちが、弘前市の「大仏公園」にある1935年の大洪水を記す石碑の調査を行った。調査結果は、弘前市に報告され、地理院地図(自然災害伝承碑「大洪水紀念之碑」)への掲載につながった。
災害の教訓が自然災害伝承碑として後世の人々に伝わるよう、現在も、石碑の調査を継続している。
 
  
左:石碑を調査する学生、中央:津波石碑を学ぶ学生、右:洪水石碑を学ぶ学生(青森中央学院大学提供)

  • 愛媛県小学生防災学習コンクールにおける活用(令和8年5月27日公開)
​​愛媛県と愛媛県教育委員会では、県内の小学生から防災学習作品を募集し、その学習過程を通じて児童が「自分の命は自分で守る」防災力を高めるとともに、家庭での会話や作品紹介等を通じて広く県民の防災意識の向上を図るため、 2021年から愛媛県小学生防災学習コンクールを実施している。
第4回防災コンクールで、八幡浜市立白浜小学校6年生児童の「愛媛県の自然災害伝承碑から学んだこと」が優秀賞に選出された。

<自然災害伝承碑をまわって分かったこと>
災害と言うと地震のイメージが強かったが、愛媛県は台風による大雨や高潮、大雨による浸水、土砂崩れなどが多かった。町中でも大雨が原因で川が氾濫して土地の低い所が水没することを知った。他にも、新しく堤防を作って安心していたが、それを越える水害に会ったという伝承碑も数碑あり、そのどれもが日々の備えの大切さを伝えていた。安心しないようにという昔の方の教訓だと感じた。
 
優秀賞を受賞した作品(愛媛県提供)

  • 大分大学フィールドツアーにおける活用(令和8年5月27日公開)
​​大分大学では、「大分県災害データアーカイブ」の活動の一環として、フィールドツアーを実施している。
フィールドツアーは、「大分県災害データアーカイブ」から得られた過去の情報をもとに、過去に発生した災害や地形的特性を理解し、災害の教訓をフィールドで感じ、学ぶことで災害を自分事として捉えることを目的としている。 
<これまでのフィールドツアー実績>
 2018年 日田市(日田林工高等学校、日田高等学校)
 2019年 中津市(中津北高等学校)
 2022年 宇佐市(宇佐高等学校、宇佐産業科学高等学校、安心院高等学校、柳ヶ浦高等学校)
 2023年 豊後高田市(高田高等学校)
 2024年 国東市(国東高等学校)
 2025年 杵築市(杵築高等学校)

フィールドツアー in 国東市の様子(大分大学提供)
語り部から被害状況や災害の教訓を学ぶ(自然災害伝承碑「復興記念碑」の前)

  • 沖縄県教育庁及び沖縄気象台の『メールマガジン』で活用(令和8年5月27日公開)
​​沖縄県教育庁保健体育課及び沖縄気象台では、県内の教員向けにメールマガジンを発行している。児童生徒を守るため、授業で使える学習教材、気象情報の説明や豆知識情報などを掲載している。発行は月1回程度で、毎号にテーマが設けられている。
2025年11月27日発行のメールマガジン150号では、「自分のまちの歴史を知る(自然災害伝承碑)」が特集された。沖縄県内に残された自然災害伝承碑を紹介し、それを通じて地域の災害の歴史を知る・学ぶ重要性を伝えている。石碑に刻まれた災害の記録や教訓を振り返ることで、過去にどんな自然災害があったかを学び、災害への備えを考える内容になっている。
メールマガジン150号(沖縄県教育庁、沖縄気象台提供)

  • 宮城県教育委員会の「学校安全・防災だより」での活用
​​宮城県教育委員会は防災教育推進に役立てようと、宮城県内の小中学校、高等学校へ自然災害伝承碑に関する記事を掲載した「学校安全・防災だより」を配布した。
宮城県教育委員会の「学校安全・防災だより」

  • 大阪府の防災情報紙における活用
​大阪府では、防災教育の一環として、小学4年生から6年生を対象として、防災情報紙「もしも新聞 2021年09月号」を作成・配布した。台風等に関する情報のほか、ハザードマップとともに、自然災害伝承碑を紹介した。
防災情報紙 もしも新聞での自然災害伝承碑の紹介  防災情報紙 もしも新聞
防災情報紙 もしも新聞(協力:大阪府、発行:株式会社関西ぱど)

  • 小・中学生向け図書「災害伝承の大研究」における活用
​小・中学生向けの図書「災害伝承の大研究」(PHP研究所)の中で、災害伝承の種類と役割、それを防災に役立てるための方法を解説するとともに、地域の具体的な災害伝承や自然災害伝承碑をわかりやすく紹介している。 また、自然災害伝承碑を調べる活動にもふれている。
図書「災害伝承の大研究」表紙と18P

  • 児童書「命をつなぐ防災」における活用
​児童書「命をつなぐ防災」(偕成社)の中で、自然災害伝承碑を掲載。

昔から数多くの自然災害に見舞われてきており、自然災害はいつどこで起こるか分からないが、過去に起こった自然災害を知ることで、防災に役立てることが出来ると述べられている。地理院地図にて地図記号を探し、自然災害伝承碑のある場所を検索する方法が分かりやすく掲載されている。
児童書「命をつなぐ防災」

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